Dutch & Dutch 8c その後
2021年に導入したDutch & Dutch 8cのファームウェアがメジャーアップデートされました。
単体でのストリーミング再生に対応
Roon、Spotifyに対応とのこと。
Ver.2の目玉機能ですがスタジオ機器としてはあまり必要のない機能なのでチェックしていません。
8c studioでは無効化されているとのことです。
コントロールアプリ刷新
スマートフォン用ネイティブアプリがリリースされています。
ブラウザからのアプリも変更になりました。
ダークモードも追加。これはいいですね。
ただ、設定は正直少し使いづらく、特にプリセット周りはわかりにくいと感じました。
一度設定したらあまり頻繁に操作するものではありませんけど。
なお、以前の投稿で不便だと指摘しておりましたリニアフェイズと低レイテンシーモードの切り替えはVer.1.4xからステレオをグループとしてまとめてできるようになっていました。
スピーカー間のクロック同期の改善
これは出音に直結する問題ですが、同じ設定で比較できなかったのでどの程度変わったのかはわかりませんでした。
でも同期の精度が上がったのであればとても良いことです。
壁からの位置設定が1cm単位に
Ver.1.xxでは10cm単位で指定していたスピーカー背面及び側面から壁への距離が1cm単位になりました。
スピーカー間、リスニングポジションまでの距離を設定できるように
左右のスピーカーの間の距離、左右それぞれのスピーカーからリスニングポジションまでの距離を指定します。
スピーカーの設置はリスニングポジションと左右のスピーカーが正三角形になるように、というのがセオリーですが、そうでない場合にセンターのイメージがずれないよう補正してくれるようです。
Room EQ Wizard連携
Room EQ Wizard(以下REW)というフリーウェアを使って部屋の響きに合わせたEQ設定を作り、直接8cに送ることができます。
以前からありましたが、Ver.,2.0で一度消滅、Ver.2.1で復活しました。
mini DSPのUMIK-1というUSB接続のマイクで調整しています。
このマイクは、メーカーのwebでシリアルナンバーを入れるとその個体のキャリブレーションデータ(測定値)をダウンロードできます。これをREWで読み込むことでマイクの特性や個体差をほぼ無視して測定、EQ設定ができます。
REWはJAVAで動く(…!!!)アプリで、操作体系はクセ強めで優しくないものの、多岐に渡る測定、EQ設定のサジェストなど超多機能です。フリーウェアとして提供してくださる開発者には頭が下がります。
一度手順を覚えたらREWで計測し、EQ設定を作って8cに送るのは特に難しくないです。
でもたまにしかやらないから毎回やり方を忘れてしまうのですけど、Dutch & Dutch社が手順をまとめてくれているので、これを見ながらやればすぐにできます。
まとめ、感想
設定をひととおり終えてからは特に不満もなく使っております。
操作面はまだ改善して欲しい気はしますが、精力的にバージョンアップを続けてくれているのはユーザーとして頼もしいです。